ヤクルトは11日、上田剛史(32)、田代将太郎(30)両外野手、藤井亮太内野手(32)の3人と来季の契約を結ばないと発表した。[ 11/11(水) 20:04配信 時事通信 ]
全日程終了翌日の非情通告はいずれも昨日神宮のベンチに入っていた選手ばかり。日程の関係で公式戦とフェニックスリーズが重なり,若手の出場機会との兼ね合いもありそう映ってしまうのは致し方ないのでしょうけど。。
0.藤井亮太(2019-2020)←51.(2014-2018)
シティライト岡山から2013年ドラフト6位指名。背番号は「51」。
2014年5月26日に初の一軍登録。5月28日北海道日本ハム戦(神宮)でプロ初出場。出番としては代打が主だったが,7打席でヒットは打てなかった。
2015年は第3捕手的ポジションながら自身初の開幕一軍入り。4月2日に抹消されるが,5月24日に再登録。その日の広島戦(マツダ)で2番センターで自身初のスタメン起用され,プロ初安打,初打点を記録した。しかしこの年の出場試合は13試合。2016年も12試合出場と,そこまで目立った成績は収められなかった。

転機となった2017年。正三塁手の川端慎吾の故障によって出場機会が激増する。5月11日広島戦(神宮)の5回表0死一塁。福井優也の犠打を,三塁から猛チャージしてダイビングキャッチし,飛び出した會澤翼をも刺し併殺を完成させたプレーは”忍者”といわしめた。
さらなる飛躍が期待された2018年だったが,監督交代もあってか出場試合数は前年の97試合38試合に激減。
背番号が「0」へと変更された2019年は自己ワーストの6試合の出場に終わり,言い方は悪いがファームのユーティリティープレーヤーとして,内外野あらゆるポジションをこなさせられている感は否めなかった。

2020年も開幕からファーム暮らしとなっていたが,9月15日に一軍昇格。21日抹消。11月1日に再昇格し自身2年ぶりにスタメン起用されるなど出場機会を与えられたが,戦力外通告を受けることに。「年も年なので。そろそろかなと思っていたけど、もうちょっとやりたかったっていうのはあります」現役続行を希望しているという。
記録
・初出場・初打席:2014年5月28日日本ハム戦(神宮)
・初先発:2015年5月24日広島戦(マツダ)
・初安打・初打点:同上[福井優也]
・初本塁打:2017年6月7日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)[石川柊太]
・初盗塁:2017年6月11日ロッテ戦(QVCマリン)[佐々木千隼-田村龍弘]
50.上田剛史(2007-2020)
岡山・関西高校から2006年高校生ドラフト3位指名。背番号「50」。高校3年生の春の選抜大会ではあの斎藤佑樹から本塁打を放ったことで名を馳せていた。
2007年ファームでは78試合に出場。打率.223,9盗塁。
2008年にはファームで内野守備(サード)にも挑戦。同年のフレッシュオールスターゲームにも選出された。90試合,打率.294,16盗塁。
2009年7月21日にプロ初の一軍登録。7月22日阪神戦(甲子園)ジェイミー・デントナの代走でプロ初出場。8月22日巨人戦(神宮)佐藤由規の代打でプロ初打席。ファームではリーグ2位となる26盗塁をマーク。
2010年4月29日阪神戦(神宮)でプロ初安打。5月1日横浜戦(神宮)でプロ初スタメン出場は1番サードだった。6月5日西武戦(神宮)でプロ初打点。
2011年はイースタンリーグトップの55盗塁。シーズン終盤離脱者が相次ぎ,クライマックスシリーズではスタメンを任され,この年をもってアメリカメジャーリーグに移籍した青木宣親の後継者筆頭と目されていた。

2012年自身初の開幕一軍と開幕スタメンを掴んだものの,2度の故障離脱もあってレギュラーの座を掴めず,一二軍を往来。

一軍に定着するようになったのは2013年から。先発投手の左右で比屋根渉と併用でスタメン機会も増え2013年112試合,2014年115試合,2015年82試合。代走や守備固めから試合に入り,試合を決める一打も放つ勝負強さも持ち合わせた。


2016年は右足小指剥離骨折で2ヶ月ほど戦列を離れたこともあり72試合の出場にとどまったが,2017年100試合,2018年102試合とポジションを確立。
2018年9月4日中日戦(神宮)。9−9で迎えた延長11回裏に又吉克樹から右中間へ自身初となるサヨナラ3ラン本塁打。ファンにとっては忘れられない試合のひとつである。

しかしそこから2019年59試合,2020年53試合と出場機会は半減。2019年は死球の影響,2020年はフェンスダイビングキャッチによる負傷と不慮の面もあった。まして前夜もレフトの守備でプロ野球ニュースの今日のファインプレーにも選ばれる好捕を魅せながらあまりに非情な通告。
「ちょっとまだ分からない」「まだ何も整理がついていなくて、頭の中の整理がついていないという感じです」と,生え抜き14年の選手に対し,スタッフや職員としての打診すらない突然の通告だったようだ。
見た目チャラそうだけれども,ここぞという場面のピンチバンターとしてキッチリ犠打を決めるなど影での努力は今の中堅どころの選手には感じられない面があるし,持ち前のキャラクターでファン感を盛り上げてくれた。
表彰
・スカパー! サヨナラ賞:2018年9月・10月
記録
・初出場:2009年7月22日阪神戦(甲子園)
・初打席:2009年8月22日巨人戦(神宮)
・初安打:2010年4月29日阪神戦(神宮)[久保田智之]
・初先発出場:2010年5月1日横浜戦(神宮)
・初打点:2010年6月5日埼玉西武戦(神宮)[許銘傑]
・初盗塁:2011年10月9日広島戦(神宮)[ブライアン・バリントン-倉義和]
・初本塁打:2013年7月13日広島戦(神宮)[大竹寛]
65.田代将太郎(2018-2020)
埼玉西武を自由契約となり,2017年合同トライアウトを経て入団。背番号「65」
2018年移籍1年目開幕一軍入り。主にウラディミール・バレンティンの守備固めと代走として,西武在籍6年間の通算試合数を超える73試合に出場。少ない打席機会の中でも,打率.323をマークするなどベンチに欠かせない存在に。
2019年も開幕一軍入りしたが,シーズン後半以降はファーム暮らしが多くなり,出場は51試合。


2020年は移籍後初となる開幕一軍漏れ。8月15日渡邉大樹の負傷があって一軍初昇格。31日に抹消されたが,今度は上田の負傷で9月17日に再昇格。スタメン起用も増え,移籍後最多となる53打席を与えられるも,打率.149と結果を残せず。
自身2度目の戦力外通告に,「いつか誰しもくると思っていたので。今後は未定です。年齢も年齢なので、野球から離れるという手も考えていますけど」と冷静に受け止めている様子がSNSから伝わってきた。
コーチ人事も明らかに。
斎藤、河田両コーチが退団 プロ野球・ヤクルト
ヤクルトは11日、斎藤隆投手コーチ(50)、河田雄祐外野守備走塁コーチ(52)が契約満了のため退団すると発表した。また、球団幹部によると、横浜(現DeNA)監督や巨人投手コーチなどを歴任した尾花高夫氏(63)をコーチとして招聘(しょうへい)することを検討している。[ 11/11(水) 20:03配信 時事通信 ]
三顧の礼で外部招聘したお二方が責任を取る形で退任。引き抜きかはまだ明らかではないが,外部からも声が懸かる有能な人材が抜け,残るはそうでない人材というのは組織によくあるパターンなのか。斎藤コーチは配置転換の時点でなんらかの衝突があっただろうと想像してしまう。
ほかのコーチは配置転換があったが,2年続けて同職を担ったのは河田外野守備走塁コーチともう一人だけいる。それでも責任を痛感すらしないバッテリーコーチ。進退を伺うべきでは?それも2年連続最下位の部門の担当なのだから。コーチ人事は組閣され次第また改めて触れたいと思います。
あとは肝心の選手契約。マクガフスアレスとは残留交渉の様子。エスコバーは流動的。クック?知らん( *`ω´)
個人的にはFA3選手よりも,まずはこちらを最優先して欲しかった青木の交渉。記事によっては結んで「いた」という表現もあり,これには安堵。優先順位というものがある。青木は明らかな幹部候補生。向こう10年のスワローズを何らかの形で担っていく人財。この人に誠意を見せないとチームの未来ビジョンは壊滅すると思っていたので。
青木と新たに複数年契約 プロ野球・ヤクルト
ヤクルトが青木宣親外野手(38)と新たに複数年契約を結ぶことが11日、分かった。青木は今季が3年契約の最終年。球団幹部は「青木という存在と米大リーグから帰ってきての言動、行動全ての評価」と話した。
日米通算17年目の青木は今季、チーム最高の打率3割1分7厘、18本塁打、51打点で打線をけん引。主将としてもチームを支えた。[ 11/11(水) 19:37配信 時事通信 ]