昨年『総括2020』をこのように締めくくった―
2年連続最下位。直近8シーズンで最下位5回。なかなか低迷を脱するのは難しいという見立てが多いだろうが,こと来季に関してはデータの裏付けがある。
2001年赤星憲広(阪神),2013年小川(ヤクルト),2015年山崎康晃(DeNA)。今世紀に入り最下位から新人王を輩出すると2年後にそのチームは日本シリーズに出場しているジンクス。2019年の新人王はそう村上。
同じく今世紀に入り2003年(3位),2006年(3位),2009年(3位),2012年(3位),2015年(優勝),2018年(2位)と西暦下二桁が3の倍数の年は必ずAクラス入りしているジンクス。来年は2021年。
さらには2000年代は2001年(勝率.567),2010年代は2011年(勝率.543)と,10年で最も勝率が高いのが末尾が1の年。2020年代の末尾が1の年は来年。
2021年。ジンクスを信じてみようではないか!
ジンクスは裏切らなかった!―けれどもそこまでに至る道のりは決して平坦なものではなかった。
シーズン回顧
就任二年目を迎えた高津臣吾監督は今季を「真価」の問われる年と位置付け,一年目に蒔いた種を収穫すべく,真の価値(勝ち)にこだわると『進化・真価・心火』をチームスローガンに掲げた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は続いた。政府に加えて宮崎・沖縄両県による独自の緊急事態宣言が発令されており,プロ野球12球団は春季キャンプを無観客で行うこと,関係者全員の定期的なPCR検査など感染防止策を徹底することが義務付けられた。沖縄県内で予定されていたオープン戦も練習試合に切り替えられた。さらには営業時間短縮要請に対応するため,レギュラーシーズンは延長戦を行わず9回で打ち切りとし,午後9時までに試合を終わらせるために試合開始時間を早める方針も決定された。
2月24日。前ソフトバンクでNPB通算43勝のリック・バンデンハークの獲得を発表。3月1日には廣岡大志と田口麗斗の交換トレードが成立。巨人との交換トレードは1977年以来実に34年ぶり。なりふり構わぬ姿勢で投手力強化を図った。
しかしオープン戦も3勝9敗1分 勝率.250の最下位に沈んだ。評論家の予想も最下位が圧倒的大多数。不安要素しかないまま3月26日の開幕を迎える。
開幕カードは本拠地神宮に阪神を迎えての3連戦。開幕投手は小川泰弘,2戦目は移籍の田口,3戦目にはプロ2試合目の登板となる高卒2年目奥川恭伸を抜擢したが,3連戦トータルで1イニングもリードを奪えず圧倒的な戦力差を見せつけられ,2016年以来5年ぶり神宮では1998年以来23年ぶりの開幕3連敗。この試合で坂口智隆が自打球を受け骨折離脱。27日にドラフト4位元山飛優がプロ初安打と初本塁打を放ったことくらいしか明るい話題がなく,率直に「前回の開幕3連敗は曲がりなりにも前年チャンピオン。心の余裕はあった。だが今回の開幕3連敗はなんだかもう・・絶望感しかない」今季の低迷を覚悟した。
2カード目は敵地でともに開幕カードで白星を挙げられなかったDeNAとの3連戦。30日の初戦は終盤までリードを許す苦しい展開だったが,代打・川端慎吾の適時打で逆転勝利。長谷川宙輝が今季チーム初の勝利投手となった。しかしその翌31日にチームに衝撃が走った。西田明央が新型コロナウイルスの陽性判定。前日先発登板のロベルト・スアレス,翌日先発予定の山野太一,さらに山田哲人,内川聖一,西浦直亨,青木宣親が濃厚接触者と認定され登録抹消。開幕5戦目にして早くも開幕スタメンに名を連ねた5名を欠くことになり,ファームから急遽嶋基宏,長岡秀樹,武岡龍世,松本友を呼び寄せる非常事態に陥った。
「これが意外にチームの停滞感を払拭する或いは何かを変えるキッカケになるのかも!?」3月の見聞ログをこう綴って締めた。
3戦目となる4月1日。山田と西浦が特例措置で一軍復帰。同じく濃厚接触者判定を逃れたドラフト2位・山野がプロ初登板初先発するも,2回途中7失点でKO。それでも打線が奮起。最大5点のビハインドを追いつき引き分けに持ち込み,この3連戦を2勝1分で終えた。危機感を覚えたチームにはいつしか粘り強さが生まれていた。
山崎晃大朗をトップバッターに据え,苦肉の策で2番に中村悠平を置き,山田・村上宗隆でかえすことを軸とし,5番以下は塩見泰隆,荒木貴裕,太田賢吾,中山翔太,奥村展征,松本友らを柔軟に起用することで窮地を凌いだ。2日からの巨人戦(東京ドーム)を1勝1敗1分で乗り切ると,6日からの広島戦(神宮)中日戦(バンテリンドーム)DeNA戦(神宮)を5勝2敗1分とし開幕での借金を完済。
8日広島戦(神宮)で奥川が,14日DeNA戦(神宮)で金久保優斗がそれぞれプロ初勝利。4日ドラフト5位並木秀尊,8日同3位内山壮真がプロ初出場と新戦力も台頭した。
16日阪神戦(甲子園)から青木と内川が復帰。時を同じくするかのように新型コロナ禍で来日が遅れていたホセ・オスナ,ドミンゴ・サンタナ, サイスニード,バンデンハークが隔離期間を経てチームに合流。23日中日戦(神宮)からオスナ,サンタナ両外国人野手がスタメンに名を連ねると,25日中日戦(神宮)にはアベック本塁打をマーク。打線は一気に強力なものとなった。
その間を支えた中継ぎ陣の奮投も欠かせない。特に楽天を戦力外となり育成契約を経て支配下登録された近藤弘樹は3月・4月実に15試合に登板し防御率0.00と大車輪の活躍。今野龍太,清水昇,スコット・マクガフから抑えの石山泰稚へという方程式が確立されてきた。24日中日戦(神宮)には坂本光士郎がプロ初勝利を挙げ,28日巨人戦(神宮)では2年目の杉山晃基がプロ初登板を果たした。
5月は3連敗からのスタートとなるなど一進一退の日々が続いた。2日DeNA戦(横浜)で清水が,4日阪神戦(神宮)で近藤がそれぞれ同点の場面から決勝の被弾を浴び,9日巨人戦(東京ドーム)では石山が最終回にサヨナラ被弾を許すなど投手陣に疲労が見え始めた。ここで高津監督は石山とマクガフの配置転換を決断。先発陣では高梨裕稔,小川の一軍登録を抹消し,再調整を命じた。8日巨人戦(東京ドーム)でサイスニードが来日初登板初先発,21日DeNA戦(神宮)にはバンデンハークが移籍初登板初先発。
25日からは2年ぶりにセ・パ交流戦が始まった。26日北海道日本ハム戦(神宮)で青木がイチロー・松井稼頭央・松井秀喜に続く史上4人目となる日米通算2500本安打の大記録を達成。しかしこの試合で近藤が投球中に負傷離脱してしまう。
そんな近藤の穴を埋めたのが,梅野雄吾と 大西広樹だった。6月1日東北楽天戦(神宮)。5回表0死満塁の場面で登板した梅野が圧巻の火消しをみせると,6回から登板の大西が2回無失点の好投。7回裏味方の逆転劇でプロ初勝利を手にする。
交流戦期間中には開幕一軍を逃した2人の左腕もローテーションに加わった。4日埼玉西武戦(神宮)で石川雅規が5回コールドで今季初勝利。史上7人目,セ・リーグ史上2人目,左腕史上4人目,大卒では史上初となる20年連続勝利を達成。41歳4カ月での勝利は1992年8月16日新浦寿夫を抜いて球団最年長勝利にもなった。石川は11日ソフトバンク戦(PayPayドーム)でも勝利を挙げ,杉内俊哉・和田毅のもつ交流戦歴代最多タイの26勝に並んだ。13日ソフトバンク戦(PayPayドーム)では高橋奎二が初登板で7回途中2失点の好投で初勝利。チームは敵地で対ソフトバンク戦同一カード3連勝を飾り,10勝8敗の5位で交流戦全日程を終えた。
福岡での同一カード3連戦3連勝は1993年,1995年,1997年,2001年に続き通算5度目。「感の鋭い方オールドファンの方はお気づきでしょうが,そうなんです!福岡で3連勝した年はすべてチームは日本一に輝いているのです!!!!!」というデータも早速見聞ログで取り上げた。とはいえセ・リーグでは阪神,DeNA,中日も勝ち越しており,リーグ内の順位は大きく詰めることは出来ず,この時点で首位・阪神とは7.0差をつけられていた。
18日からリーグ戦が再開。20日中日戦(神宮)では中日先発勝野昌慶の前に7回2死まで無安打無得点に抑えられていたが,代打宮本丈のセンター前ヒットでノーヒットノーランを阻止すると,続く代打川端が2ラン本塁打。先発全員無安打ながら勝利を収めた。
7月前半2週間の戦いは濃いものだった。1日阪神戦(甲子園)では今季無敗の阪神の絶対的守護神アルバート・スアレスから代打宮本が勝ち越しタイムリーを放ち,この日がプロ通算100試合目の登板だった清水にプロ初勝利がついた。3日中日戦(バンテリンドーム)では古賀優大が1試合4安打。7日広島戦(神宮)には渡邉大樹が決勝打を放ち自身初のお立ち台に。6日阪神戦(神宮)で史上53人目の通算2000試合出場を達成した内川が9日広島戦(神宮)でサヨナラタイムリー。吉田大喜が勝利投手に。13日14日の巨人戦(東京ドーム)では2試合で25得点と打線が大爆発。13日には吉田大成にプロ初本塁打が生まれるなど,普段スタメンに名を連ねない選手が連日のようにヒーローとなった。
前半戦を42勝32敗9分 勝率.568。首位・阪神とは2.5ゲーム差の3位で東京五輪による中断期間に突入する。
後半戦開幕は8月15日DeNA戦(新潟)。前日14日が雨天中止となりスライドで後半の開幕投手を託されたのは奥川だった。この試合で開幕3戦目以来の一軍復帰となった坂口が史上197人目の通算1500試合出場。チームは後半戦白星スタートを切る。以後本拠地神宮球場が使えない状況で,新潟から巨人戦(松山)→広島戦(マツダ)→中日戦(静岡)→DeNA戦(東京ドーム)→巨人戦(岐阜)→巨人戦(京セラドーム)→広島戦(東京ドーム)と各地を転々。この体力的にも精神的にもしんどい期間を6勝7敗2分。
9月7日からの阪神戦(甲子園)が神宮に戻るまでの最後の遠征となっていた。この試合の前に,高津監督が選手に呼びかけた。
「絶対大丈夫だから。この大丈夫という根拠は,君たちが自分のことをしっかり理解し,周りのチームメート,チームスワローズをしっかり理解したら,絶対崩れることはない。絶対大丈夫。しっかり自信を持って戦える。何かあったら僕が出ていく。何かあったら僕に相談しなさい。何かあったらコーチに相談しなさい。自分で抱え込まない。これが『チームスワローズ』。これで今年ずっと戦ってきた」
「去年の悔しい思いをどうやって今年晴らすかっていうことをずっとやってきたのが,今年の『チームスワローズ』。みんな自信を持って頑張れる。絶対大丈夫,絶対いけるから。絶対大丈夫。もし、今日グラウンドに立つときにふと思い出したら,『絶対大丈夫』と一言言って打席に,マウンドに立ってください。絶対大丈夫だと。どんなことがあっても僕らは崩れない」
甲子園での3連戦を2勝1敗と勝ち越し,11日DeNA戦でおよそ2ヶ月ぶりに神宮に戻った。12日からはバンテリンドームへ移動。そして13日中日戦(バンテリン)である事件が起こる。
0-1と1点ビハインドで最終回9回表。マウンドには中日の守護神ライデル・マルティネス。1死一二塁で代打川端はセカンドゴロ。捕球した二塁手は一走西浦を挟殺プレーに。この一連のプレーの間に打者走者川端は一塁を駆け抜たため,相手遊撃手は二塁を踏んで封殺。しかしこれを二塁塁審嶋田がノージャッジ。このため挟殺プレーが続行となり,三塁まで進んでいた二走古賀が本塁へ突入し憤死した。挟殺プレーであればすでに2死となっており,一走西浦が挟まれる間に二走古賀が本塁を踏めば同点となるのでセオリー通りの走塁となる。ここで中日与田剛監督がリクエストを要求。遊撃手が二塁を踏んでいるとの判定でゲームセットが宣告された。この判定に対し高津監督が猛抗議するも,判定は覆ることなく試合終了。チームは1点差のまま敗れた。
この試合を終えて自分自身このように綴った。「いずれにしてもこの試合は分岐点になる。3.5差3位転落で阪神巨人との連戦×2。この4試合で決まると言っても決して過言ではない。脱落する可能性もある。けれどこの1敗がチームの結束を強くする可能性だってある。ファンとして後者となることを信じるしかない。いやきっとそうなる!何かを変えた。そんな一戦。」
明らかに変わった。いや高津監督が変えた。翌14日阪神戦(神宮)から球団新記録となる13試合連続負けなし。15日阪神戦(神宮)から28日DeNA戦(神宮)まで引き分けを挟んで9連勝。9連勝は2011年以来10年ぶり。24日中日戦(神宮)から4試合連続無失点。こちらも球団史上初めてとなる偉業。
17日巨人戦(東京ドーム)で塩見が史上71人目(76度目),セ・リーグ史上38人目(41度目),球団史上7人目のサイクルヒットを達成。19日広島戦(神宮)では村上が史上303人目,21歳7カ月での到達は史上最年少となる通算100号本塁打。17日巨人戦(東京ドーム)=塩見,21日DeNA戦(横浜)=村上,26日中日戦(神宮)=山田,28日DeNA戦(神宮)=青木とひと月に4本の満塁本塁打も球団史上初。まさに記録づくしの月となった。
22日DeNA戦(横浜)の勝利でチームは113試合目にして首位に躍り出る。23日DeNA戦(横浜)で星知弥がプロ初セーブ。
10月1日広島戦(マツダ)今野が史上45人目の一球勝利。3日広島戦(マツダ)では石川が,史上103人目,史上3位タイの年長記録で通算500試合登板を達成。先発から配置転換されたスアレスが来日初セーブで締めくくり,5日からの3位・巨人そして8日からの2位・阪神を迎えての勝負の神宮6連戦を迎えた。
巨人との3連戦は“全力疾走”で掴んだ先制点が生んだ3連勝だった。5日村上の一塁へ執念のヘッドスライディング。6日は一走オスナが長躯ホームイン。これでチームは3年ぶりのクライマックスシリーズ進出を確定させた。そして7日は9回1死まで無安打無得点に抑えられていたが,塩見がチーム初安打を放ち二盗に成功。引き分け寸前の2死二塁から山田のショートゴロが内野安打に。塩見は一気に三塁を回って本塁を狙うと送球を焦った一塁手がお手玉しサヨナラ勝利。
8日は奥川が7回途中1失点の好投。スアレスと同じく先発からリリーフに配置転換された田口が2死満塁のピンチを三振で斬る好救援で優勝へのマジックナンバー「11」を点灯させる。9日は敗れたものの,10日は8人の投手をつぎ込む継投で白星をつかみ,勝負の6連戦を5勝1敗で乗り切った。
13日中日戦(バンテリン)では川端が1969年三沢今朝治(東映)を抜いて歴代単独2位となる代打で27安打目を放つ。15日巨人戦(神宮)では大下佑馬に自身3年ぶりの白星がついた。清水はこの試合で2010年浅尾拓也(中日)に並ぶNPBタイ記録となる47ホールドをマークすると,17日DeNA戦(横浜)でNPB新記録となる48ホールド目。チームもマジックを「4」まで減らした。
ところがここにきて阪神が神宮での直接対決3連戦を終えた12日から6勝1敗3分と猛追体勢に。23日巨人戦(東京ドーム)に敗れ引き分けを挟んで3連敗を喫すると,マジックは「3」のままゲーム差0.0となり,阪神にマジックが点灯せず逆転優勝の可能性も出てきた。
追い詰められたチームを救ったのは原樹理だった。7月10日広島戦(神宮)で今季初登板も危険球退場。2度目の登板となった8月29日DeNA戦(東京ドーム)で自身396日ぶりの勝利投手。度重なる故障で背信だった背番号16が投打で躍動。マジックを「2」とし迎えた26日DeNA戦(横浜)。
初回に1点を先制されたが,2回に追いつき,3回表一死満塁から,サンタナ,中村の連続タイムリー二塁打で勝ち越し。このリードを高梨−石山−田口とつないで,6回からは高橋を今季初のリリーフで投入。8回清水−9回マクガフで締めくくって勝利。マジックを「1」とする。
同時刻甲子園では阪神−中日の最終戦が進行中。最後は大山悠輔がショートゴロに倒れゲームセット。この瞬間スワローズの6年ぶり8度目のリーグ優勝が決まった。
まさに「心に火」が灯るようなポストシーズンは全9試合。
ファーストステージでシーズン3位の巨人が11.0差をつけられていた2位阪神に敵地甲子園で連勝。神宮球場で開催されるクライマックスシリーズは2011年,2015年,2018年に次いで通算4回目となるが,またしても対戦カードは巨人となった。
11月10日第1戦。1回裏1死一三塁から村上の打ち上げた飛球を,ショート坂本勇人が捕球。その体勢を見て三塁走者塩見がタッチアップを図り先制。続くサンタナが初球をレフトスタンドに叩き込む。投げては初戦を託された奥川が9回98球で自身プロ初完投初完封を成し遂げる。
11日第2戦はファーストステージ初戦で先発した菅野智之が中4日で登板してきたが,6回裏に2死満塁から代打川端が押し出し四球を選び,続く塩見が走者一掃の三塁打で菅野をKO。投げては高橋からスアレス−清水―マクガフと無失点リレーでアドバンテージを含め3勝0敗と王手をかけた。
12日第3戦。シリーズ初めて巨人にリードを許したものの,7回裏2死満塁から青木のタイムリーで逆転に成功。8回表に同点に追いつかれたが,大会規定により同点で9回表を終えたところで,引き分け以上が確定したためゲームセット。3勝0敗1分で6年ぶり8度目の日本シリーズ進出を決めた。最優秀選手には打率.400と結果を残した塩見ではなく,奥川が選ばれた。
日本シリーズの相手はオリックス・バファローズ。前年最下位球団同士の日本シリーズは史上初めて。オリックスとは1995年以来26年ぶり,バファローズとは2001年以来20年ぶり。さらに明治神宮大会開催により神宮球場を使用出来ず,1978年以来43年ぶりに巨人の本拠地でヤクルトの主催試合が行われたシリーズは全6戦が2点差以内。うち5試合が1点差とまさに歴史的な日本シリーズとなった。
11月20日第1戦(京セラドーム)。3-1ヤクルトリードで迎えた9回裏。安打と四球,犠打野選で0死満塁とされ,宗佑磨に同点タイムリー。なお0死一二塁から吉田正尚にセンターオーバーの二塁打を浴びサヨナラ負けを喫する。
宮城大弥と高橋の息詰まる投手戦となった21日第2戦(京セラドーム)。0-0で迎えた8回表2死一二塁から青木のタイムリーで均衡を破ると,9回表にも相手の失策が絡んで追加点。高橋が被安打5,三塁を踏ませぬ投球で,こちらも自身初完投初完封をこの大舞台でやってのけた。
移動日を挟んで23日第3戦(東京ドーム)。オリックスに先制を許したが5回裏中村のタイムリーなどで勝ち越し。再度逆転を許したが7回裏吉田凌からサンタナが逆転の2ラン本塁打を放ち対戦成績を2勝1敗とした。
24日第4戦(東京ドーム)。サンタナの本塁打で先制。追いつかれた直後6回裏2死一二塁からオスナのタイムリーで勝ち越し。このリードを投手陣が守り切り3勝1敗と王手をかけた。石川は日本シリーズセ・リーグ最年長勝利投手となった。
高津監督誕生日の25日第5戦(東京ドーム)。3点ビハインドの8回裏山田が起死回生の3ランを放ち同点に追いついたが,9回表に代打ジョーンズが勝ち越しソロ。3勝2敗で,舞台は神戸に。
11月27日第6戦(神戸)。5回表にヤクルトが塩見のレフト前適時打で先制したが,オリックスもその裏福田周平のレフト前タイムリーですぐさま同点に追いつき,その後は互いに譲らず延長戦へ。最終回の延長12回表2死二塁から代打川端のレフト前タイムリーで勝ち越し。これが決勝打となり20年ぶり6度目の日本一を決めた。最優秀選手は全6試合でマスクを被り投手陣を好リード。6番打者としてもチームトップの打率.318をマークした中村が受賞した。
松本直樹,宮台康平,ドラフト1位木澤尚文は一軍登録期間があったが,試合出場は無かった。寺島成輝は開幕一軍を果たしたが3月27日阪神戦(神宮)の1試合のみの登板に終わった。オープン戦で4本塁打11打点とアピールした濱田太貴は上半身のコンディション不良で離脱しそのまま一軍出場無し。プロ3年目の市川悠太,鈴木裕太,久保拓真とドラフト6位嘉手苅浩太は一軍登板が無かった。
11月1日広島戦(神宮)をもってヤクルト一筋19年間の高井雄平が現役引退。歳内宏明,中尾輝,蔵本治孝,大村孟が戦力外を通告された。支配下登録期限最終日の8月31日に契約を締結したケリン・ホセは2週間の隔離期間中にコロナウイルスの陽性判定を受け一度の登板もなく自由契約。バンデンハークは9月22日にウェーバー公示され,スアレスは韓国・三星に移籍することになった。
内山太嗣,下慎之介,赤羽由紘,松井聖,丸山翔大,小澤怜史とは引き続き育成契約を結ぶ。
村上は40本塁打にはあと1本届かなかったものの自身初の本塁打王に。清水は2年連続2回目の最優秀中継ぎ投手。リーグ新記録となる50ホールドをマークしたことにリーグ特別賞も与えられた。ベストナインには中村が6年ぶり2度目,山田は2年ぶり6度目,昨年一塁手で受賞している村上は三塁手として初,さらに自身初となる塩見の4名が選出された。奥川に新人特別賞。高津監督に最優秀監督賞と正力松太郎賞。最優秀選手(MVP)には村上が選ばれた。
イースタン・リーグ首位打者に太田,イースタン最高出塁率に奥村。イースタン優秀選手賞には内山壮が選ばれた。
【表1】セ・リーグ順位表

開幕からスタートダッシュを決めたのは阪神だった。3,4月の月間成績は20勝9敗。来日を見通せない他球団を尻目にジェリー・サンズ,ジェフリー・マルテの両外国人野手が開幕から機能。矢野燿大監督自ら引き当てた黄金ルーキー佐藤輝明は4月9日横浜戦(横浜)で場外弾,5月28日西部戦(メットライフ)で1試合3本塁打など豪快なフルスイングでファンを魅了。交流戦を終えて2位に7.0差をつける独走態勢を築いていた。しかし夏場を前に徐々に失速していく。それでも最多勝,勝率1位青柳晃洋,最多セーブ投手ロベルト・スアレス擁する強固な投手陣が打線をカバー。ルーキー中野拓夢はショートのレギュラーに定着し,30盗塁で盗塁王に。
リーグ3連覇を目指した巨人は,新外国人が全く機能せずシーズン終了を待たずに全員が帰国と苦しい戦いを強いられていた。しかしそこは試合巧者。8月29日には最大8.0ゲーム差つけられていた阪神を抜いて首位に立つ。ところが10月に入って10連敗という大失速。借金1の3位に終わった。原辰徳監督が導入した菅野智之,戸郷翔征,高橋優貴,山口俊,C・Cメルセデスの5人で6試合を回すローテーションは完全に裏目となった。また8月下旬に日本ハムから中田翔を獲得したことも物議を醸した。岡本和真は39本塁打,113打点で2年連続二冠王となった。
就任2年目を迎えた佐々岡真司監督率いる広島は,ルーキー栗林良吏が開幕から22試合連続無失点の日本記録を樹立。さらには東京五輪では2勝3セーブを挙げて金メダルに大きく貢献。歴代新人タイ記録の37セーブ。防御率0.86と驚異的な成績を収め新人王に選ばれた。九里亜蓮が最多勝。小園海斗,林晃汰,坂倉将吾といった若手も台頭した。首位打者のタイトルを獲得した鈴木誠也はポスティングシステムを利用しメジャーリーグへ移籍することになった。
中日は柳裕也が最優秀防御率,最多奪三振の二冠に輝き絶対的エースとして君臨。その一方で長年の課題であるダヤン・ビシエド頼みの打線は改善されなかった。与田剛監督は退任となり,立浪和義新監督を迎え恐竜打線復活を目指す。
三浦大輔監督が就任した横浜DeNA。開幕から2分挟んで6連敗。さらに4月に10連敗とスタートダッシュに失敗。ドラフト2位ルーキー牧秀悟が球史に名を残す活躍。8月25日阪神戦(京セラドーム)で新人史上初となるサイクル安打を達成。35二塁打で1958年長嶋茂雄のもつ新人シーズン最多二塁打のリーグ記録を更新。猛打賞も14度で同じく長嶋の新人歴代最多記録に並んだ。桑原将志,佐野恵太,宮崎敏郎と3割打者が4名。タイラー・オースティンはリーグ5位の28本塁打。リーグ屈指の打撃陣と投手陣が噛み合わなかった。
チーム成績
【表2-1】チーム月別成績

【表2-2】チームホーム/ビジター別成績
試合 | 勝数 | 敗数 | 引分 | 勝率 | 得点 | 失点 | 本塁 | 盗塁 | 打率 | 防御率 | |
H | 72 | 36 | 29 | 7 | .554 | 299 | 276 | 75 | 28 | .248 | 3.58 |
V | 71 | 37 | 23 | 11 | .617 | 326 | 255 | 67 | 42 | .260 | 3.37 |
計 | 143 | 73 | 52 | 18 | .584 | 625 | 531 | 142 | 70 | .254 | 3.48 |
ホームでは2018年以来3年ぶりの勝ち越し。1987年以来34年ぶり球団ワーストタイ記録となる神宮球場開幕4連敗スタートになったが,4月7日広島戦(神宮)から25日中日戦(神宮)まで神宮球場8連勝と盛り返した。ビジターでの勝ち越しは2010年以来11年ぶり。マツダスタジアムで9勝2敗1分,横浜スタジアムで8勝2敗1分,いずれも勝率.800超えと大きく勝ち越した【表2-2】。
【表2-3】チーム曜日別成績
試合 | 勝数 | 敗数 | 引分 | 勝率 | 得点 | 失点 | 本塁 | 盗塁 | 打率 | 防御率 | |
月曜日 | 3 | 0 | 2 | 1 | .000 | 9 | 12 | 1 | 2 | .245 | 4.15 |
火曜日 | 25 | 14 | 10 | 1 | .583 | 137 | 105 | 33 | 11 | .273 | 4.09 |
水曜日 | 25 | 12 | 7 | 6 | .632 | 81 | 70 | 14 | 15 | .236 | 2.64 |
木曜日 | 17 | 9 | 5 | 3 | .643 | 88 | 65 | 20 | 9 | .250 | 3.26 |
金曜日 | 24 | 16 | 8 | 0 | .667 | 96 | 73 | 26 | 12 | .258 | 2.81 |
土曜日 | 24 | 9 | 10 | 5 | .474 | 87 | 101 | 21 | 6 | .250 | 3.91 |
日曜日 | 25 | 13 | 10 | 2 | .565 | 127 | 105 | 27 | 15 | .257 | 4.00 |
計 | 143 | 73 | 52 | 18 | .584 | 625 | 531 | 142 | 70 | .254 | 3.48 |
金曜日の勝率が最も高く,木曜,水曜,火曜,日曜も勝率.550を上回った。最多の連勝は金曜日と日曜日の6連勝。日曜日に関しては9月19日広島戦(神宮)から10月24日巨人戦(神宮)まで公式戦6連勝。11月21日日本シリーズオリックス戦(京セラ)にも勝利し7連勝となっている。なお月曜日は3試合で2敗1分と勝利が無かった。【表2-3】。
【表2-4】チーム年度別成績推移直近10年間 ※()はリーグ順位

2017→2018年に続き勝率が2割以上も上昇した。昨シーズンと比べて試合数が23試合増えており単純な比較は出来ないが,失点は減少,防御率は1点以上改善。1試合平均得点に換算すると,昨年の3.90点から4.37点と0.47点増加。昨年から平均得点が増加したのはセ・リーグではヤクルトのみ。一方試合数が増加したにもかかわらず,盗塁数は減少。2018年まで30盗塁を記録していた山田も盗塁数は4に終わっている【表2-4】
【表3】チーム別対戦成績

一昨年そして昨年と2年連続で全球団に負け越しており,対中日戦,対DeNA戦,対ソフトバンク戦,対埼玉西武戦がいずれも2018年以来3年ぶり,対日本ハム戦は2017年以来4年ぶりの勝ち越しとなった。対広島戦も2015年以来6年ぶりとなる勝ち越し。また広島より上の順位になったのも同じく6年ぶりとなる【表3】。
【表4】守備成績

失策数が最も少なかったのは巨人。守備率.991と最も高かった。阪神は86失策で4年連続リーグワースト。守備率.984。確かに守備の課題を指摘されることが多いが,セイバーメトリクスの守備指標である「UZR」で見るとヤクルトが-16.3と阪神の-2.4と比較しても著しく低くなっているというコラムもあった【表4】。
【表5-1】交流戦順位表

昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2005年の導入以降史上初の中止となり,2年ぶりに開催されたセ・パ交流戦だったが,こちらでも新型コロナの影響を大きく受けた。選手,スタッフら12人に陽性反応がでた広島は6月25日,26日の西武戦(マツダ)を延期。西武は源田壮亮の陽性判定を受け,27日広島戦(マツダ)をベンチ登録投手9名,野手10名(先発野手8名を除いた控えは2名のみ)という異例の陣容で試合に臨んだ。緊急事態宣言下にある自治体では無観客で試合が開催された。
オリックスが12勝5敗1分 勝率.706で11年ぶりに交流戦優勝。3戦3勝,防御率1.23の山本由伸が交流戦MVPに選ばれた。平良海馬(西武)が6月13日中日戦(メットライフ)で開幕から32試合連続無失点のプロ野球新記録を達成。ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)は13日ヤクルト戦(PayPayドーム)で全12球団本塁打,NPB通算300号,通算1000本安打を同時に達成するメモリアルアーチを放った。最終成績はセ・リーグの49勝48敗11分で,2009年以来12年ぶりにセ・リーグが勝ち越した【表5-1】。
【表5-2】交流戦通算成績表[2005-2021]

過去8度の優勝を誇るソフトバンクが交流戦で9年ぶり3度目となる負け越し。勝率は.357とワーストを記録したが,通算成績では12球団唯一の勝率6割超えを誇る。ヤクルトと東北楽天の熾烈な9位争いが続いている【表5-2】。
DATA2021〜チームとしての成績
例年独自の視点から一年間最も印象的だった事項をDATAとして挙げているが,今年に関しては野球とは団体競技であるということを改めて認識させられたので,これを取り上げてみたい。
3割到達者無し,規定投球回数(試合数×1.0)到達者無し,10勝投手無し,月間MVP受賞者無しでの優勝。最多勝,本塁打王を擁しても最下位の年があったし,メジャーリーグでも大谷翔平の二刀流で話題になったが,所属するエンゼルスは4年連続となるア・リーグ西地区4位に低迷。大谷も「勝ちたい気持ちが強い。もっともっと,ヒリヒリする9月を過ごしたい。来年以降,そうなるように願っている」と語ったように,いくら個人成績に長けようとそれがチームの成績,順位に結びつくとは限らないからだ。
これまでに挙げた得点,失点,本塁打,盗塁,打率,防御率以外の項目で,チーム成績を打撃,投手別にいくつか列挙してみた。赤字がリーグトップ。
【表6-1】チーム打撃成績

出塁率,OPS(出塁率+長打率),得点圏打席,得点圏安打,四球,死球,代打安打数,代打率でリーグトップ。OPSは,村上(.974),山田(.885),サンタナ(.877),塩見(.798),青木(.719),中村(.718)と6人が平均以上とされる.700以上。四球数は村上がリーグトップ(106),3位が山田(76)。代打安打数は川端(30),宮本(10),中村(6)。代打率川端(.366),宮本(.313)が光った。見劣りするといえば犠打成功率(.776)で,リーグ5位と課題を残した【表6-1】。
【表6-2】チーム投手成績

QS(6回以上自責点3以下)の割合は43.3%でリーグ5位。それでチームホールド数,セーブ数はいずれもリーグトップ。これはズバリ中継ぎ陣の奮闘が大きかったことの賜物である。奪三振数,奪三振率(奪三振/打席数),援護点,援護率でもリーグトップ。被本塁打はリーグワーストながら,与四球はリーグ最少。
昨年までは本塁打を怖がるがあまり細かいコントロールで苦しんでいたイメージがあった。しかしそれが一転。浦添キャンプで臨時コーチを務めた古田敦也元監督から「捕手で勝つぞ。お前が勝たせたといえるようにがんばれ」と諭され,「この投手なら,この球しか使えない」「困ったら外角低め」という先入観や固定観念から解放されたバッテリーが投手陣を巧みに操ったとも言えるのだろうか【表6-2】。
おわりに〜2022年シーズンに向けて
ドラフトでは山下輝(投手・法政大),丸山和郁(外野手・明治大),柴田大地(投手・日本通運),小森航大郎(内野手・宇部工業高),竹山日向(投手・享栄高)の5選手を,育成ドラフトで岩田幸宏(外野手・信濃グランセローズ)を指名した。メジャー通算109試合で14勝のA.J.コール,同56試合で7勝のアンドリュー・スアレスと2名の外国人投手の獲得が発表された。
コーチングスタッフは福地寿樹外野守備走塁コーチが退団。松元ユウイチ打撃コーチが作戦コーチに昇格。伊藤智仁投手コーチ,石井弘寿投手コーチ,杉村繁打撃コーチ,森岡良介内野守備走塁コーチ,衣川篤史バッテリーコーチは留任。大松尚逸二軍打撃コーチ,佐藤真一二軍外野守備走塁コーチがそれぞれ打撃コーチ,外野守備走塁コーチに昇格。嶋は来季より選手兼任コーチ補佐となる。
ファームは池山隆寛二軍監督以下,尾花高夫二軍投手チーフコーチ,小野寺力二軍投手コーチ,松岡健一二軍投手コーチ,畠山和洋二軍打撃コーチ,福川将和二軍バッテリーコーチ,土橋勝征育成チーフコーチ,山本哲哉育成投手コーチと留任。緒方耕一二軍内野守備コーチは二軍外野守備走塁コーチに役職変更となる。北海道日本ハムから城石憲之二軍チーフ兼守備走塁コーチを招聘し,宮出隆自ヘッドコーチが二軍打撃コーチに配置転換となった。
スワローズの歴史を紐解くと,これまで優勝翌年の順位はBクラスが7回中5回。リーグ連覇は1992年1993年の1回きり。球団史上2年連続日本一の栄光はいまだかつてない。その意味で2022年こそまさにチームとしての「真価」が問われる一年となるのかもしれない。
日本一を決めた高津監督はお立ち台で「本当に応援してくれたファンの皆さん,そして選手諸君,球団スタッフの皆さんに心から感謝,感謝,感謝です」と語った。これは1993年に日本一を達成した際に野村克也監督がインタビューで語った言葉でもあった。
2年連続最下位からの日本一。96敗から4年後の日本一。
一ファンとして多くの感動,勇気,希望を与えてくださり,こちらこそ “感謝,感謝,感謝” の気持ちでいっぱいです。総括2021はこの言葉で締めくくりたいと思います。
ありがとう!2021東京ヤクルトスワローズ!!
参考文献
『サンケイスポーツ特別版ヤクルト優勝』2021年11月30日号,産業経済新聞社,2021.11
『東京ヤクルトスワローズ優勝記念号』週刊ベースボール12月2日号増刊,ベースボールマガジン社,2021.11
『スワローズ優勝!プロ野球2021シーズン総括BOOK』コスミック出版,2021.11
『SMBC日本シリーズ2021 公式プログラム』ベースボールマガジン社,2021.11
『Sports Graphic Number 1041 スワローズ日本一の飛翔。』第42巻第25号,文藝春秋社,2021.12
『東京ヤクルトスワローズ20年ぶり日本一』週刊ベースボール1月13日号増刊第77巻・第2号 通算3750号,ベースボールマガジン社,2021.12
『スワローズ優勝!プロ野球SMBC日本シリーズ2021総括BOOK』コスミック出版,2021.12
参考資料
「ニッカンスコア速報」
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s03.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s04.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s05.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s06.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s07.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s08.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s09.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s10.html
https://www.nikkansports.com/baseball/professional/schedule/s11.html
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