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高梨42/3,Hスアレス21/3,H清水2,H田口2/3,○マクガフ(1-2)21/3−中村
▼データ
・ヤクルト4勝2敗
・2001年以来20年ぶり球団史上6度目日本一
ヤクルトが20年ぶり日本一 セ球団9年ぶりの栄冠―プロ野球
プロ野球セ・リーグを制したヤクルトは27日、ほっともっとフィールド神戸で行われた日本シリーズ第6戦でパ・リーグ王者のオリックスに延長十二回2―1で勝ち、対戦成績4勝2敗で20年ぶり6度目の日本一に輝いた。
セ球団の日本一は9年ぶり。
前年まで2年連続の最下位に沈み、今季リーグ優勝を果たしたチーム同士の対戦。ヤクルトは第1戦を落としてから3連勝。第5戦に敗れた後、敵地で悲願を遂げた。高津臣吾監督は就任2年目で初栄冠。オリックスは25年ぶりの日本シリーズ制覇を逃した。[ 11/27(土) 23:18配信 時事通信 ]
・対オリックス(阪急時代含む):1978,1995,2021年といずれも日本一
・日本シリーズ優勝率.750(6/8):複数回出場(2013年楽天は除く)では12球団トップ
・前年最下位から日本一:1960年大洋以来61年ぶり史上2度目
・セ・リーグ球団の日本一:2012年巨人以来(パ・リーグ球団の3年以上連続日本一は過去6度あるが,連続Vを止めたのは1960年大洋,1978年ヤクルト,1989年巨人,1993年ヤクルト,2007年中日,2021年ヤクルトとなりヤクルト率50%)
・3点差以上無し:1957年西鉄−巨人戦(1点差4試合、引き分け1試合)1960年大洋−大毎戦(1点差4試合)に次いで史上3度目。第1戦から第6試合まで連続2点差以下,1点差5試合は史上初
・今季初延長戦
・高津監督日本シリーズ胴上げ投手(1993・1995・1997・2001年)と優勝監督(2021年):金田正一(1967年巨人投手・1974年ロッテ監督)工藤公康(1986,1987,1991年西武投手・2015・2017〜2020年ソフトバンク監督)に次いで史上3人目。同一球団では史上初。
・試合時間5時間00分:2010年中日−ロッテ第6戦(5時間43分)に次ぎシリーズ2番目
・試合終了時刻午後11時05分:日本一決定試合では2010年第7戦(午後11時07分)に次ぎ史上2番目
【表彰選手】
▼最高殊勲選手賞 中村悠平
▼優秀選手賞 高橋奎二 サンタナ 杉本裕太郎
▼敢闘選手賞 山本由伸
◆ポイント
・5回表2死二塁塩見左安(三塁福地コーチGOサイン)
・6回表0死一二塁サンタナ二併中村遊ゴ(山本由伸エラーした若手2人に気にするなの合図)
・8回表山田村上サンタナ三者連続三振(沢村賞投手天晴れ)
・9回裏2死二塁代打ジョーンズ申告敬遠(代走送られジョーンズ消し)一二塁福田中飛(前進守備成功)
・10回裏P清水→田口0死宗左飛吉田正三振(3−0から)
・12回表2死一塁代打川端(伏見捕逸でランナー二塁へ)
実に20年ぶりの日本一…。
野球に対しての物心(ルールなど)がついたのが小学校4年生(1990年)でした。それから12年間で優勝5回。日本一4回。いわゆる黄金期を10代で経験させていただきました。今改めて振り返ってみると,特に感情も沸かないくらいいわば当たり前に感じていた”日本一”。
しかし2001年を最後に優勝から遠ざかり,2007年には球団史上21年ぶりとなる最下位に沈み,それこそ物心ついたときから見てきた古田敦也というスターが引退し,長い低迷期に突入。2015年に14年ぶり優勝を果たしたものの,日本シリーズでは全く歯が立たず。2017年には年間96敗。2018年は球団史上ワーストタイの16連敗。直近8年で5度の最下位。日本一なんて夢のまた夢・・遥かに遠い存在になっていたものがこうして現実となりました。
masak20 / マーサ@まーくん!#34
RT @kiiiiijim159: 20年の間、たくさんの選手たちが活躍してきて、その選手たちの存在があってこその今のチームだと思ってます。
スワローズに関わった全ての選手関係者の皆様、ありがとう、そしておめでとう!!!やったね!!!!😭 at 11/28 01:45
このツイートに正直涙が出ました。ほんと仰る通りだと。野球っていうドラマは1試合の単発ドラマじゃないんですよ。1年でもない。10年20年のドラマがあるんです。だから魅せられるし,その感じ方も歳を重ねれば重ねるほど深くなると。
だから今年からファンになった人には是非,これから圧倒的に弱いシーズンも多々あるかも知れないけれど,10年後青木が,20年後山田が,30年後村上が監督・コーチとしてスワローズを率いていることを想像して見守って欲しい。1試合の白か黒の結果でなく,人間ドラマとして―
第6戦。舞台は神戸へ。11月27日の屋外ナイトゲーム。気温は一桁。選手の吐く息が白い。天然芝は寒さで湿気を含み予期せぬ打球を生む。そんな過酷な条件で,山本との再戦。
初回からエンジン全開の山本由伸。2回は三者連続三振。ノーノーされるのではないか・・。そんな圧巻のピッチングだった。
対するは負けない男高梨。この大舞台でも奥川に中6日を強要しなかった。先頭福田にいきなり四球。進塁打で得点圏に走者を背負ったが,吉田杉本を連続三振。2回裏も2死から紅林に二塁打を浴びたが若月を三振と踏ん張る高梨。
3回表ノーノーを阻止した先頭オスナ。しかし宮本の犠打空振りに挟まれ憤死。その宮本がライト前ヒットとまさにたらればの展開。塩見死球で2死一二塁まで攻め立てたが青木ショートゴロで得点奪えず。4回表も先頭山田が二塁打で出塁したが後続続けず。そんな沢村賞投手と互角で投げ合ったのも高梨だった。
均衡が破れた5回表。先頭オスナがセンター前ヒット。宮本がキッチリ送って2死二塁から塩見。打球は三遊間を抜けた。前進守備のレフト。2死ということもあったのか腕を回した福地コーチ。正直暴走だと思った。全力疾走オスナvsカットプレーの宗。50:50の賭けに成功した。待望の先制点!
しかし今シリーズを象徴するような取ったら取り返すの展開に。5回裏1死から若月のセカンドゴロ。アウトの判定だったが中嶋監督リクエスト。映像はファーストオスナが完全捕球で無いところをキッチリ捉えていた。太田の犠打で2死二塁で福田。塩見と同じように三週間。こちらもタイミング的にはアウトだったが,青木の返球がシュート回転し走者若月の背中に直撃。1−1同点で前半終了。
後半は山本由伸vsスワローズブルペン陣の凌ぎ合い。
山本はとにかく圧巻だった。6回表サード宗,ショート紅林の連続エラーで0死一二塁とされながら,20歳19歳の若手に”ドンマイ!”"気にするな"とばかりグラブで声を掛け,サンタナのバットをへし折るストレートで併殺。中村ショートゴロ。7回表も先頭内野安打と四球で一二塁のピンチもセカンドゴロ。圧巻の8回表は山田・村上・サンタナのクリーンアップを三者連続空振り三振。明らかにギアが上がった。9回を141球で投げきった。
継投のヤクルトは5回2死からマウンドに上がったスアレスがイニング跨いで6回・7回。8回・9回は清水。両軍譲らず今季一軍では初の延長へ。やはり9回打ち切りとではゲームそのものが異なる。
10回は2番宗から始まる打順で田口くん。
6分間生きた心地がしなかった。武者震い。全身が震えていた。こんなこと初めての経験だ。だってこれで打たれたら永久戦犯だもの。。そのプレッシャーは半端ない。
左2人とキッチリ抑えて,杉本のところからマクガフという継投。オリックスも10回ストッパー平野佳。11回ベテラン能見から比嘉。12回富山と細かい継投で12回も2死無走者。あと1死で今日の勝ちは無くなるというところで吉田凌。
塩見レフト前ヒットで出塁。渡邉の打順で切り札川端。3−2フルカウントからの6球目。今シリーズ初のバッテリーミス(暴投or捕逸)がここで出た。散々今シリーズは紙一重と言ってきたが,まさにこれが明暗を分けた。塩見が二塁に進んで,神様川端の芸術的な流し打ち。塩見なら十分の勝ち越し打。それでもミスが無ければただのヒットで,2死一二塁。山田が凡退した時点で今日の勝ちは無くなっていたのだから・・・
12回裏のマウンドにはマクガフ。石山もブルペンで準備していたが,3イニング目もマクガフに託した高津監督。思えば高津監督も1997年第2戦で3イニングを投げていた(勝敗はつかず)。意気に感じたガフ。伏見三振。山足には掠めた死球を与えたが,福田センターフライ。宗をセカンドゴロ。あの1995年と同じセカンドゴロでゲームセット日本一決定というのも何かの縁ではなかろうか。
MVPは中村。「数字を見ると、今年は飛び抜けて活躍した選手はいない。今年はまさに『チーム』としてたくましく感じた」いう小川GMの言葉を引用し「チーム一丸。誰ひとり欠けても、たどり着けなかった日本一だ」と日刊スポーツの保坂記者が記事にした通りだと思った。誰一人欠けても優勝出来なかったし,誰一人欠けても日本一にはなれなかった。突出した存在が居ない中で,総合的に中村悠平。これは満場一致でしょう。
中村MVP「最高の結果」 プロ野球日本シリーズ・ヤクルト
ヤクルトの中村がMVPに選ばれ、「僕一人で取れた賞ではない。チームメートの支えがあっての受賞。周りに感謝したい」と話した。
息詰まる投手戦が続いた今年の日本シリーズで、女房役として投手陣を引っ張った。オリックス打線について「本当に粘り強くて、最後まで諦めず、苦しかった」と振り返る。打撃ではサンタナ、オスナの間の6番に入って勝負強さも見せ、頼もしかった。
2年連続最下位からの日本一。ヒーローインタビューでは「最下位からの出発でチャレンジャーだった。積み重ねが最高の結果につながった。また来年も日本一になれるように頑張ります」と声を震わせた。[ 11/28(日) 0:45配信 時事通信 ]
1997年・2001年と古田敦也が獲得した日本シリーズMVP。球団史上でチームを日本一に導いた捕手は大矢明彦,古田敦也に次いで3人目。これは名実ともに背番号「27」の権利を得たと同然でしょう。
「感謝、感謝、感謝」 ヤクルトの高津監督との一問一答―プロ野球日本シリーズ
ヤクルトを日本一に導いた高津監督との一問一答は次の通り。
―胴上げされた気持ちは。
一昨年、昨年と最下位に沈んで、非常に難しいシーズンだったので、喜びは何倍も大きい。すごくうれしい。
―最下位から日本一に。
応援してくれたファンの皆さん、選手諸君、スタッフに心から感謝、感謝、感謝です。
―代打川端の勝ち越しタイムリー。
シーズンからずっと彼の一振りに頼りっ放しだった。アウトになることが許されない場面で、当たりは良くなかったが、いいバッティングだったと思う。
―日本シリーズはしびれる展開ばかり。
セ・リーグの意地もあるし、オリックスも非常に強かった。簡単には点を取らせてくれないし、抑えるのも難しかった。
―来年に向けて。
われわれは絶対に崩れない。絶対に大丈夫。一年間応援ありがとうございました。[ 11/28(日) 0:06配信 時事通信 ]
「感謝、感謝、感謝」。これは野村克也監督が1993年の日本シリーズ後の監督インタビューで放った言葉。ノムさんのDNAがこうして受け継がれ,本当に惜しい人を亡くしてしまったと改めて思う。今ノムさんがご存命ならどんな言葉をかけてくれたのだろう。。天国からコメントを出してほしい。。
そして印象的だった,「22回」と叫んだ田口くんではなく,胴上げされた直後に高津監督が交わしたマクガフとのハグ。1993年・1995年・1997年・2001年と胴上げ投手に輝いてきたのは高津投手。こちらも球団史上では松岡弘・高津臣吾に次いで3人目の胴上げ投手になったマクガフ。今シリーズ2敗を喫しながらも変わらぬ信頼。スコットもまたスワローズの球史に名を残した。
深夜には「リーグ優勝でもクライマックス・シリーズ(CS)突破でも行わなかったビールかけを、非公開で身内のみで行った」とのこと。思えば2001年もアメリカ同時多発テロというご時世の圧力でビールかけは非公開でした。今回もコロナというご時世により非公開。それでも行えたことが嬉しい。飲食したら感染するなんていうのは非科学な言説でしかありませんから。これでいいと思います。実際わたくしも2週間前都内の飲食店でノーマスク会食しましたが全くなんともありませんからね。
それでもこういうご時世で同じ関西を本拠地にするのに一切声援が聞こえてこない。互いにリスペクトし合い本当に球史に残る日本シリーズでした。もしも願いが叶うなら・・あの1992-1993年のように2年続けて再戦し,向こう30年語られる伝説にしたいもの。切磋琢磨し互いの黄金時代の幕開けとなれたら本望です。正直合併には不信感あったけれど・・こうして年月を経て素晴らしい死闘をありがとうオリックス・バファローズ。
公式戦143試合+クライマックス3試合+日本シリーズ6試合。さらにエキシビジョン9試合・オープン戦13試合・練習試合7試合。計181試合の2021試合見聞ログもここに完結です。一年間ありがとうございました。