1996年02月25日
1996年02月16日
カツノリに古田が伝授 ヤクルト
古田は一塁走者がスタートを切ると同時に、座ったまま左足を前に出して送球体勢に入る。これに感心する野村監督が、カツノリへの伝授を頼み込んだ。
「今までだれにも教えたことがない」と言う古田も、監督に「先生」とまで呼ばれては仕方ない。模範演技を見せながらの指導となった。
カツノリものみ込みは早い。捕球から二塁ベースタッチまで平均2秒1だったのが、繰り返すうちに1秒台になり、「やっと2秒を切りました」と大満足。野村監督も「これからは古田式でいけ」とご機嫌だった。=米・ユマ(共同)
1996年02月15日
カツノリの初打席、右中間への三塁打
紅白戦が始まり、カツノリが初打席で右中間三塁打。追い込まれてからの外角直球をはじき返した。「落ち着いて打てたのがよかった」と本人は喜んだが、捕手としては盗塁を許すなど「配球も含め、勉強することがいっぱいです」とさえない表情。
野村監督は「2球目にフォークを空振りし、変化球を意識しながら真っすぐを右方向に打ったのは評価できる」と話した。=米・ユマ(共同)
1996年02月06日
15年目の宮本賢が投げ込み
手術を受けた石井一、川崎、岡林がまだリハビリ中で出遅れは必至のため、36歳のベテランは「先発ローテーションに入るチャンスと思って、調整している」と言う。
昨年は、キャンプで腰痛が再発して思うような調整ができず、中継ぎで2勝2セーブだった。ことしは順調とあって表情も明るい。=米・ユマ(共同)
1996年02月01日
ヤクルト・伊藤、再起へ31球
うれしいような、怖いような。いくつもの感情が脳裏をかすめていく。この日、始動したヤクルトの伊藤。1993年の新人王だ。
3年前は、一試合16奪三振のほか、14試合で7勝2敗、防御率0・91。この活躍と引き換えに、ひじ痛がドラフト一位投手を襲った。
7月4日、巨人戦の完封を最後に二軍落ち。治療にもかかわらず、痛みはひじから肩へ。94年には手術へ追い込まれた。
ブルペン。最後の登板試合以来、初めて受けてもらう古田のミットへ視線を送る。肩、ひじ、すべての感触を確かめるように31球。「自然に腕が振れた。不安はあるけど、今年はぜひファンに顔見せしたい」。25歳の童顔に、汗と笑顔がうっすら浮かんだ。
川崎、石井、岡林の先発陣が、故障で開幕は絶望的。野村監督は「今季のヤクルトは伊藤の復活しだい。再発しないよう慎重にいかせるが、マウンドに立つと風格があるわい」。
二年半の空白を埋める足どりはゆっくり、しかし確実だ。=米・ユマ